確定申告電話相談の仕事を毎年引き受けている理由

税理士の1月~3月までの税務支援の仕事として

国税局の確定申告電話相談センターの相談員があります。

この仕事は1日7時間、税理士1名あたり数十名の納税者から

確定申告に関する相談を電話で受けるものです。

不特定多数の納税者から電話を受けるので、

色々と癖がある方もいて、精神的にかなり負荷がかかる業務です。

そういった過酷さから、「もうこんな仕事絶対に引き受けない」と

いう税理士の方々も大勢見受けられます。

そういうわたしも「今回で辞めよう」と何度も思いながら

今年で3年目になりました。

これまで続けてきた理由を書きたいと思います。

1日完結の仕事は終った後の充実感が凄い

電話相談は、通常の顧問契約とは違い、一期一会の単発業務です。

(何度も電話される相談者もいますが、同じ方に当たるのはごく稀)

また、残業も無く業務終了時間になると、それで仕事は完結します。

ですから、激務終了後はじわじわと「終わったぁ」の充実感に満たされます。

さらに他の税務支援の仕事と比べて報酬は高めで

今日も稼いだという満足感もオマケとして付きます。

いい意味でも悪い意味でも心の刺激となる

わたしの場合、ひとり個人事業の仕事をしていると、

次第に、自分が苦手な仕事は引き受けないようになっていきます。

苦手な仕事をしないことは、心の平安をもたらしますが、

逆をいうと心の刺激は少なくなり、喜怒哀楽が衰退していく感じがします。

冒頭にもお話したとおり、電話相談は不特定多数の納税者に対応するので

こちらの感情を揺さぶるような方々にも多く出くわします。

そういった経験は、良くも悪くも心の刺激となり、

ひとり個人事業の仕事を行う上でも、やる気のエネルギー源になったりします。

税務知識が増える

電話相談の内容は、所得税、消費税、贈与税に限られていますが、

それでも、直ぐに回答できない相談が多々あります。

そのときは、数分間納税者に待って頂き、

回答をインターネットや専門書で調べたり、

そばに待機している税務職員の方々に相談して

一緒に回答を確認したりしています。

その作業によって今まで自分が知らなかった税務知識が

強制的にどんどん増えています(直ぐに忘れるのでWordに記録してます)

そこで得た知識が結構、自分のお客様の確定申告の際に役立っています。

まとめ

確定申告電話相談をこれまで続けてきた理由に

ついて書かせて頂きました。

それでは、来年以降も引き受けるかどうかですが、

業務日数は減らすかもしれませんが、

ゼロにはしないようにしようと考えています。

編集後記

今、確定申告業務の真っ最中ですが、

資料が未だ届かないお客様の申告については、

「個別のコロナ申請による延長」の切り札があるので

精神的な焦りは多少小さくなっています。

ただ、遅れる理由がコロナの影響かどうかは微妙ですが…。