高円寺北でタピオカ店5軒目オープンで思うこと

タピオカ起業ブーム

最近タピオカがブームのようです(若い人には「ブーム」って言葉は死語?)。

そのブームは私が今住んでいる高円寺北でも例外ではありません。今年に入って自宅周辺ではタピオカ店が4軒できて、5軒目が近日オープンに向けて内装工事中です。

タピオカは原価が低いので利益率がよく、また作り方もそんなに難しくないようで、新規事業として参入しやすいとのことです。

それでも、これだけ店数が増えると競合店に勝つために単価を下げたり、製品も何かしら差別化しないとお客さんも離れて生き残れないのではないでしょうか?

中小企業庁白書の統計によると、起業してから3年以内に廃業した個人事業主は52.4%、法人は37.2%だそうです。近所で起業した5軒のタピオカ店のうち、3年後には何軒生き残っているのでしょうか…。

15年前は整体院の起業ブーム

このタピオカブームに直面して、15年前の整体院やリフレクソロジー(足裏マッサージ)の起業ブームを思い出しました。

なぜ私がそれを思い出したかというと、当時私自身も個人事業主として起業する業種候補に、税理士業以外にも整体院を考えていたからです。

整体院の起業を考えた理由は、
①整体師は国家資格が不要(国家資格が必要な柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師とちがう)なのですぐに整体師になれる。
②初期投資が少なくて済む(自宅で開業すれば、最低ベット1台あれば始められます)。
③当時流行っていたのでお客さんも多く、一定の売上が見込まれた。

実際に、整体師の専門学校にも顔を出したりしたのですが、整体師を目指す人は体育会系の人が多く、貧弱なうえ文系の私には合わないなぁと感じ、結局断念しました…。

15年後の現在は整体院起業のブームも去り、当時近所に3軒ほどあった整体院も全滅しました。今となれば断念してよかったかと思います。

税理士業も他人事ではない…。

タピオカも整体院もどちらの起業ブームにも言えることは、その業種に参入する敷居が低いことで、競合相手が急増してしまうことです。

一方、税理士業は、難解な国家試験に合格しないといけなかったり、無償独占といって税理士以外の者は、たとえ無料であっても税理士業務を行えない法律があったりと敷居は高いです。

しかし、税理士試験免除者や税務署OBの方々は試験に合格しなくても税理士になれるので、敷居はその分低くなり、現状として税理士登録者数は年々増加しています。

また、税理士の顧客対象である中小企業の数は、2009年には420万社あったのが、2014年には381万社に減少したとのことです(中小企業庁の平成26年調査による)。

したがって、タピオカ店や整体院が直面する競合他社との競争問題は、税理士も他人事ではないということです。

まとめ

近所のタピオカ店の乱立で、店間の競争を想像し、そこから税理士事務所同士の競争という悪夢をイメージしてしまった話でした。