苦手な仕事を引き受けた場合の私の対処法

先日、税理士会支部の知り合いの方より、わたしのあまり得意ではない税務テーマについて、

支部広報誌の記事を書いてほしいとの依頼がありました。

依頼された方には、色々お世話になっているので即答で引き受けましたが、

その直後、ああ、やりたくない仕事を引き受けてしまったと後悔しました。

最初はあたふたしたのですが、苦手な仕事を引き受けたときに、

わたしがいつもやっている対処バターンを使って何とか

苦手なテーマの原稿も完成することができました。

どうやって対処したかについて、以下書いてみたいと思います。

苦手な仕事に対する対処パターン

自分が得意でない苦手な仕事は、独立したのであれば、できるだけ引き受けたくありません。

それでも、どうしても避けられないこともあります。

そういう場合、わたしは次の対処バターンで乗り切っています。

1.苦手なものを直視し、どうして苦手なのか確認する
2.苦手を克服するために、やらなければならない作業を幾つかに分ける
3.簡単で基礎的な作業から手を付けて、徐々に難しいことをやる
4.もう一回1に戻って、苦手なものを直視し、苦手のままであれば、2と3をやり直す

苦手なものを直視し、どうして苦手なのを確認する

先ずは苦手なものに目を触れる、つまり苦手なものを直視しなければ何も始まりません。

今回わたしにとって苦手なテーマとは、法人が保険料を支払た場合の税務の取り扱いについての

通達改正でした。よって、この通達を先ずは読んでみることが問題を直視する第一歩となります。

(ちなみに税務の通達とは、法令についての解釈のしかたを国税庁が行政内部の人達に通知した書類です)

そこで今一度、今回のテーマに関する通達を素読みしたのですが、

「養老保険料、定期保険、第三分野保険・・・」予想通りチンプンカンプンでした。

この時点で、専門用語からして分かっていない、つまり基礎の基礎からつまずいていることが

問題であると判明しました。

やらなければならない作業を幾つかに分ける

具体的に下記のように分けてみました。

①保険の専門用語をネットで「~とは」検索で調べる
②通達に戻って、また読んでみる
③通達の内容を説明した記事をネットで調べる
④通達逐条解説(名のとおり、通達の内容の解説書)を読む
⑤再度通達を読んで、理解できなかったら、①~④を繰り返す
⑥上記⑤で十分理解できたと思えたら原稿を書く

先ずは基礎知識を得る:「~とは」で検索しまくる

先ずは、どうして自分の脳が拒否反応を起こすのかを考えてみたのですが、

それは「保険の専門用語が分からない、一つずつ調べるのが面倒くさい」ことから

起因しているようでした。

今回「面倒くさいから、やらない」訳には行かないので、分からない用語を一つずつ

ネットで「~とは」検索しました。

最初は、一つずつ調べるのは気が乗らないのですが、2、3個調べて知識が増えて

いくうちに、不思議と調べるのが楽しくなってきました。

次に法令・通達を何度か読み返す

専門用語が理解できるようになったら、今度は法令・通達に戻って再度読んでみます。

最初に読んだときより格段に理解できるようになっているので、そこでやる気がアップします。

また、通達を何度読んでも分からない箇所は、

通達逐条解説(名のとおり、通達の内容の解説書)を読んだり、ネットで調べたりして対処しました。

他にも利用できるようにする

今回の仕事の作業を進めるにあたり、ここで得た知識や経験を自分の事務所HPのブログ

の記事にも利用できると考え、この仕事をする動機を強化しました。

また、今後実務を行うにあたっても、このテーマの税務についてより理解することが

できることも考えられ、さらにやる気がアップしました。

分かると好きになり、またやりたくなる

今回、苦手なテーマの仕事を終えてみると、その苦手なものが好きなテーマに変わってました。

こういう経験をすると、また苦手な仕事を引き受けてもいいかなぁと思えたりもします。

(今はそうでも、いざ依頼が来たら「やりたくない」と思う自分が目に見えてますが…。)

編集後記

先週の金曜午後は、税理士会の研修に行ってきました。

その後、図書館で資金繰りの本を2冊借りました。