紙で確定申告していた会計事務所勤務時代の思い出
会計事務所に最初に雇われたのは15年ぐらい前のことです。
当時、電子申告はその事務所に
まだ導入されてなく、
所得税の確定申告は紙の申告書で
提出するやり方でした。
当時の思い出を書いてみたいと思います。
確定申告用紙を税務署から入手
当時は、毎回年末になると、
どの種類の確定申告・決算用紙を
何枚ずつ必要かを尋ねるFAX用紙が
税理士会から会計事務所へ送られてきました。
それに記入してFAXを送り返したら、指定日に
税務署へ行って用紙を取りに行きます。
取りに行くのはいつも下っ端の私の役目で、
全部で100枚を超える数だったので重くて苦労しました。
用紙への印字は結構ズレる
確定申告ソフトの決算書や確定申告書の入力が
完了すると、税務署から入手した用紙に
プリンターの手差しで印字します。
確定申告書用紙はツルツルしているので、
プリンターのローラーが空回りしがちです。
それを防ぐために、用紙の裏に滑り止めの紙を
貼り付けていました。
また、用紙は縦横の線がそれぞれ微妙にズレているので、
そのミリ単位の誤差をプリンター設定で
ひとつひとつ調整してました。
その微妙な調整をうまくして、
きれいに枠内に印字できれば一人前と
認められる感じです。(今では無用な技ですが…)
印字がズレた申告書を所長にみせると
「申告書(控え)はお客様に渡す商品なんだから、
やり直しなさい!」と怒られた思い出があります。
確定申告時期は臨戦態勢
確定申告時期の1ヵ月間は、日曜休みの週休1日制になります。
なお、最終週は日曜日も出勤です。
しかも毎日残業なので、夜食(配達)が付きます。
夜食はなぜかほどんどトンカツ定食かお寿司でした。
従業員みんな申告期限までに間に合うかどうかの
緊張状態だったので、味が濃いものか、
食べやすいものを、つい選んでしまいます。
その結果のトンカツや寿司だったのかもしれません。
不思議なのは、その夜食生活を1ヵ月続けても
太ることはなく、逆に2,3kgやせてました。
精神エネルギーの消費カロリーは結構高いんでしょう。
最終日は午前様
最終日の3月15日は毎回翌日午前まで働いて
その時点で、まだ提出が終わっていない申告書は、
タクシーを使って税務署のポストへ
投函して回ってました。
最後の税務署への投函が終わり
家へ向かうタクシー内では、「やっと終わったー」
という安堵の気持ちで一杯でした。
なお、3月16日は休みになるのがお決まりです。
16日は疲れのせいで丸一日寝てましたが。
電子申告の時代になって
その会計事務所に勤め始めて5年ぐらい経ってから
電子申告が導入されました。
それからは、用紙への印字や最終日のタクシーでの
税務署回りは無くなりました。
今同じことをやれといわれても
もうできないでしょうね・・・。
電子申告の楽さ(ラクさ)をしってしまうと。
編集後記
水曜日は税理士会の確定申告無料相談会に参加。
コロナにより相談者1名につき30分までと区切られてました。
しかも税理士1人に対して同時に2名の相談者に対応しなければ
ならず、時間内に終わらせるのに強いプレッシャーを感じました。
今週も参加予定だけれど、もう懲り懲り…。