国税局確定申告電話相談センターに今年も従事:コロナ禍で色々変わりました
昨年初めて国税局の確定申告電話相談センターの税理士相談員として
従事することになったのですが、今年も2月から従事しています。
この業務も今年はコロナ禍により色々変化しています。
23区内の相談センターが2カ所に分離
東京23区内の税理士会に所属する税理士が電話相談センターに
従事する場合、昨年は神田税務署で行われてました。
しかし、今年はコロナ感染防止の為、神田税務署と大手町合同庁舎の
2ヶ所に分けて従事者間のスペースを広くとるようになりました。
なお、今年わたしは大手町合同庁舎で働くことになったのですが、
ここは神田税務署と違って署内の食堂が使えず外食となるので不便です。
納税者の相談内容に変化が
確定申告の電話相談を受ける内容ですが、
昨年と今年では相談内容の傾向に変化がありました。
昨年・今年のわたしが受けた確定申告の相談内容トップ5は
下記のとおりです。
<昨年の相談内容トップ5>
1位:医療費控除の明細書の書き方
2位:配偶者控除の適用ができるかどうか
3位:住宅ローン控除に必要な提出書類
4位:株の譲渡・配当等の申告方法
5位:国税庁確定申告書等作成コーナーの操作方法
<今年の相談内容トップ5>
1位:公的年金等の雑所得の計算方法
2位:確定申告をする必要があるかどうか
3位:医療費控除の明細書の書き方
4位:給与所得の計算方法
5位:配偶者控除の適用ができるかどうか
今年の相談で一番多いのが、公的年金の所得の計算方法でした。
令和2年分から、公的年金等控除額が、他の所得の合計額により
3種類に分ける方法に変更されたことが、高齢納税者を混乱させているようです。
また、給与所得の計算については、公的年金等の所得もあった場合は
「所得金額調整控除」が適用されるようになったので、
「給与所得の金額が自分で計算したものと、ソフトが計算した結果と違う。
どういうことだ!」と憤る方もいました。
また、コロナ禍により住宅を購入しにくい環境にあるせいか、
昨年に比べて住宅ローン控除の相談が少なくなりました。
高齢の税理士が消えた
昨年は、センターで従事している税理士を見ると、
隠居されてそうな高齢の方々が多く、目立ってました。
今年はコロナ感染を避けるためか、高齢の税理士
の方々はほぼいなくなりました。
その影響からか従事する税理士が足りなく、今も国税局では
相談員の募集を行っている状況です。
まとめ
今年の国税局電話相談センターは、センター内の状況も
また相談内容も、コロナ禍の影響により変わってしまいました。
早くコロナも終息して日常の状態に戻って欲しいと願う
今日この頃です。
編集後記
明日は税理士会の税務支援として杉並区民の確定申告無料相談会に
参加する予定でしたが、コロナ禍の影響により中止となってしまいました。
悲しいです。