なぜ心理カウンセラーから税理士に職を変えたのか?

1998年に心理カウンセラーになることを決意して

サラリーマンを辞めたのですが、

その後、色々あって税理士を目指すことになりました。

心理カウンセラーから税理士へ転向した理由について

書いてみたいと思います。

一番の理由は、食っていけないと思ったから

心理カウンセラーになるために、アメリカの大学院で

精神保健福祉士(MSW for Mental Health)の

資格を取得し、2004年に日本に帰国しました。

その後、日本で心理カウンセラーとして働くために

病院や福祉施設などに就活したのですが、当時は募集数が少なく、

見つかってもフルタイムで働けるところは殆どありませんでした。

また、日本では心理カウンセラーの社会的地位が確立していないせいか、

給料もサラリーマン時代の半分程度のところが殆どで愕然としました。

これでは食べていけないという現状を知るにつれて心が萎え、

心理カウンセラーになりたい!というモチベーションも薄れました。

そもそも心理カウンセラーを目指す前に、

その職業で食べていけるかどうかという根本的なことを

調べていなかった自分に憤りを感じました。

人の心を扱うことの難しさを知ったから

心理学やカウンセリングを勉強すると、

心の病を治すことはとても難しいことが分かります。

難しい理由の一つとして、身体の病と違い、目に見えないということがあります。

何年もカウンセリングを受けても一向に回復しなかったり、

一時期良くなったように見えても、ぶり返したり悪化することが

かなりの確率で起こります。

長期間回復しないクライアントからは「時間とお金を返せ!」と

恨まれることも多々あります。

また、多くのクライアントの負のオーラに圧倒されて

燃え尽きてしまうカウンセラーもいます。

これほど大変な仕事なのですが、当時の日本ではそれに見合う報酬が見込めない

という状況もわたしが心理カウンセラーを諦めた理由の一つであります。

キッカケは学生時代からの友人が税理士を目指していたから

このように、心理カウンセラーを職とすることに嫌気がさしていたときに、

頻繁に会っていた友人が税理士を目指していて、

その時に初めて税理士という職業や資格があることを知りました。

彼に税理士についての話を色々聞いてみると、心理カウンセラーよりは

税理士の方が食べていける可能性が高いと思えました。

これからどうやって生活していけばいいのか途方に暮れていた当時の

自分としては、税理士への道は希望の道に見えました。

*今考えると「隣の芝生は青く見える」現象だったのですが…。

TACのパンフレットに税理士いいよ!と書いてあったから

税理士に興味を持ったわたしは、早速TACの税理士講座のパンフレットを

入手してじっくり読みました。

そこには、税理士の平均年収が1,000万円以上だったり、

合格目標が3年~5年とあり、目標通り合格した人々の顔写真と

コメントがずらりと掲載されてました。

単純なわたしは、直観的に「これだぁ!」と、よく考えもせずに

飛びついたというのが、税理士の職へ転向したキッカケです。

なお、3年~5年で合格できる人は、超優秀でごく稀な人々であったり、

平均年収はあくまで収入(売上)であって、そこから経費を差し引いた

可処分所得ではないことを知ったのは、税理士を目指してから数年後のことでした・・・

まとめ

わたしがなぜ心理カウンセラーを諦めて、

税理士を目指すようになったのかを説明させて頂きました。

簡単にいうと、その時の勢いというかノリというか、

よく考えずに行動してしまう自分の気質によるものだったと、

このブログを書いてみて気づきました。

税理士とは中小企業や個人事業の経営者の税や経営(個人的な悩みも含め)に

関するカウンセラーでもあります。

そういう意味では、心理カウンセラーの勉強をしてきたことも、

今の税理士業に少しは役に立っているのだと自分に言い聞かせています。

編集後記

約20年前の当時の日本に比べれば、

今は心理カウンセラーという職業も、国家資格ができましたし、

さらにはSNSやブログ、YouTubeなどをうまく活用すれば

食べていける可能性が高くなっているように思えます。

どのような職業で食べていけるかは、時代によって変わりますからね。