時給1,013円の求人広告をみて思うこと…

近所の某お店の入り口に「アルバイト募集!時給1,013円」との求人広告が貼ってました。

そうです、この時給1,013円は今年10月1日から改定された東京都の最低賃金です。

今までは雇われの身だったので、1,000円台になったことは大変うれしいく感じるのですが、露骨に1円も譲らず最低賃金で広告を出すのを見ると、正直言って複雑な思いです。

雇用される側から1,013円を見ると

時給でバイトをする側から求人広告で時給1,013円を見ると、どうして1,020円とか1,050円とか切りのいい数字にしてくれないんだろうと思うのではないでしょうか?

裏を返すと、ここの経営者は従業員に対して1円も多く払いたくないんだなぁ、頑張って働いてもあまり見返りは無いのかなぁ?、賃金アップも難しい?もしかしてブラック企業?という印象を持つのではないでしょうか?

そういう印象を持つと、結果としてそのような求人先は避けようとするのではないでしょうか?

事業主側から1,013円を見ると

雇う側、特に資金繰りがギリギリの零細企業の経営者からすると、今までも人件費に圧迫されてアップアップなのに、最低賃金が1,000円を超えるなんて、うちの店潰す気か!となるのでしょう…。

ん、いやいや法律は守らなきゃならないし…、今の人手不足のご時世、最低賃金未満だと人も入ってくれない…と考え、ギリギリの1,013円で求人広告を出すというパターンなのでしょうか?

このままでは負のループ?

上記の様に雇う側・雇われ側が考えると、次のように負のループに陥るのではないでしょうか?

①<経営者>:経営が苦しいので人件費は最小限に抑える→最低賃金で求人広告→

②<アルバイト>:最低賃金で働くことに不信感・違和感→他の働き口を探す→

③<経営者>:人が入ってくれない→売上・利益が増えない→

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経営者にどうアドバイスする?

今のところ私としては、下記のアドバイスが考えれらますが、どれを選択するかは、その業界の環境や当該企業の経営状態及び経営者の意向により判断されるでしょう。

①最低賃金以上で募集して人を雇い易すくし、労働意欲を高め、売り上げを伸ばす計画・努力をする

②人を追加で雇わず、利益率を上げるための戦略を考える(売上原価、固定費の減額策、効率化等)

③体力のあるうちに廃業又は他の企業へM&A

まとめ

このように最低賃金で求人を出すのが目立つのは、今の日本の景気があまりよくないことの表れなのでしょうか?

それでも景気のせいにするのではなく、何かよい対策がないのか考えてしまいます。