我慢が美徳だったのは昔の話:時代が変われば常識も変わる

わたしが社会人になりたての頃は、「石の上にも三年」と言われ、

仕事が辛くても歯を食いしばって頑張りなさいといわれてました。

また子供の頃は、「みんなと仲良くしなさい」、「好き嫌いは言わない」

と、自分の気質や感情を無視して周りに合わせ我慢することが

世の中うまくやるコツだと教えられてきました。

しかし、時代は移り、環境が変化した今では「我慢」が

必ずしも良いことではない、又は逆に悪影響を及ぼすこともある。

そう主張する書籍やネットの記事が目立つようになってきています。

時代が変われば常識も変わることを痛感しております。

石の上にも三年

わたしが、会社のサラリーマンとなった最初の1年は、

社会人としての常識を叩き込まれたり、ゼロから仕事を覚えなければならず

とても苦痛で、何度もその会社を辞めたいと思ってました。

しかし当時は「石の上にも三年」という、辛抱強く我慢し続ければ

そのうち良いこともあるから同じ職場で頑張るべきという考えが主流でした。

また、仕事が1年も続かない奴は、どこへ行っても通用しないとも言われてました。

当時その考えを疑いもなく受け入れ、4年半その会社で働き続けました。

わたしが就職した会社はホワイト企業でしたし、3年以上続けたことで

仕事の基本や社会人の常識などを身に付けることができました。

だからすぐに辞めなくて良かったと思っています。

しかし、時代は過ぎて、日本の景気停滞期が続くと、

その過程でブラック企業が増加するなど、日本の労働環境は悪化していきました。

運悪くブラック企業へ就職した人の中には、「石の上にも三年」を信じて

何ヵ月も激務を我慢し耐え続けた挙句、体や精神を壊してしまったり、

最悪自殺してしまう人もいたりと社会問題となりました。

そう考えると、今の社会での働き方としては「石の上にも三年」というフレーズは

時代遅れの観念のようです。

それに変わって、過酷な労働環境下であれば、我慢せず「早く逃げた方がいい」

という考え方を支持する人が増えているようで、わたしもそれに同感です。

みんなと仲良くやりなさい

子供の頃、学校の先生や親には、「みんなと仲良くやりなさい」と

よく言われました。

自分と相性や考えが合わない人とは、自分を押し殺して

何とか相手と衝突せずに上手くやっていくことが求められました。

学校のように集団行動を行わなければならない場所では、

みんなが頻繁に主張したり、言い争ったりすれば、

学校生活が前に進まないので、このポリシーは必要なのかもしれません。

さらに社会人として会社勤めとなっても、年功序列が普通だった頃は、

これから長く付き合う他の社員たちとは、仲良くしていく方が無難ですから、

「みんなと仲良く」の考え方は多くの人に受け入れられたと思います。

しかし、今は年功序列が崩壊しつつあり、また、従業員に成果主義が求められる

労働環境では、自分を押し殺してみんなと仲良くすることの

メリットがあまりないのではないでしょうか。

まとめ

社会の常識や価値観というものは

あくまでの、一定時点での社会環境に適しているものであって、

その観念は時代が過ぎればズレが生じていきます。

昔の常識や価値観に囚われて、

今の環境とのズレの狭間でもがいているのが、

わたしを含めた今の中年世代の人たちではないでしょうか?

変化しつづける社会環境において、どう柔軟に自分の価値観や働き方を

変えていけるかが中年世代の課題です。

編集後記

今日は小学校で租税教育を実施する予定でしたが、

昨日になって、急遽コロナの影響で延期との連絡を

受けました。残念です…。