井ノ上陽一さんの「ひとり税理士業務入門セミナー」を受講しました。

 ひとり税理士という税理士業務のスタイルを確立させた井ノ上陽一さんのセミナーに昨日参加させて頂きました。6月から8月までの3か月間、交通事故で入院されていたと聞いてましたが、2時間立ちっぱなしでもパワフル講義で、お元気そうでした。
 以下、講義での感想を少し述べたいと思います。

1.「~すべき」「~でなければならない」と考えない

 冒頭で井上さんがおっしゃったのは、これから「ひとり税理士」として自身がされてきた方法を説明する前に、税理士業としての今までの王道である「売上・事業規模拡大志向」「立派で大きな事務所を借りる」「従業員をどんどん増やしていく」などを否定しているわけではないということでした。

 井ノ上さんの価値観や性格上「ひとり税理士」のスタイルが合っていたのであって、もし自分が、それをやってみて合わないのであれば、王道のスタイルに変えても良いと。

 私は今まで王道の事務所に働いていて、そこでの働き方に疲弊していたところ、井上さんのひとり税理士のスタイルに出会い「これだ!」と直感しました。しかし本当にひとりで全てやっていけるのか?ひとりだと税理士として惨めではないのか?などの気持ちも正直ありました。

 しかし、この井ノ上さんの冒頭のことばで、ひとり税理士としてスタートして、もし拡大路線や従業員を雇用したいと思う時がくれば、またそのとき考え、スタイルを変えてもいいんだと思え、吹っ切れました。それまで絶対ひとりを「貫き通さねばならない」と身構えすぎていた自分に気づきました。

2.トライ・アンド・エラーでやっていく

 開業など、新しいことをやると何かしら必ずミスは起こる、大事なのはミスをしたらそれを自覚・反省し変えていくこと。井ノ上さんの例では、必要がない高額サーバーを長期リース契約してしまったそうなのですが、それは今まで働いていた税理士事務所では当たり前のことだったので、必要かどうか考えずやってしまったそうです。不要と気づき解約したときは違約金などムダ金を支出してしまったとのこと。
 違約金を払ってでも間違っていたと分かれば変えていくことが重要。その他開業後、試してみては失敗をし、変えていった例を色々話して頂きました。

3.前向き、気負わず

 上記のミスに関係することですが、人は大きなミスをすると焦り、落ち込みます。井ノ上さんは、一つのミスがおおごとになりそうになった時があったそうなのですが、その時、このミスがおおごとになったらブログや本のネタにできるぞ!と考えたそうです。なんと前向き!このように仕事を進めるにあたり、身構えず、気負わずに淡々と遂行して行きたいものです。

4.まとめ

 このセミナーに参加して、開業直後で焦って空回りしている自分に気づきました。自分の性格や考えに基づき、やるべきことをコツコツとやり、やってみて上手くいかなかったことは改善し、ミスを恐れず前向きに仕事をしていきたいです。